2021年06月
2021年06月30日
【お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂 3】
春めく浅草は、今日も多くの人でにぎわう。
そんな陽気につられてか、甘味処栗丸堂はどこか落ち着かない。
それもそのはず、若主人の栗田に悩みの種が増えたのだ。
悪友の浅羽が調べた葵の正体は、栗田の心を揺るがすことに。
自分は葵をどう思っているのか──決断を迫られていた。
そんな栗田の気持ちも知らず、店には次々と面倒事が舞い込んでくる。
お調子者の由加のあんみつ取材は、思いもしない方向へ。
志保のいとことのいさかいに、みたらし団子が関わってきて。
和菓子が育む縁は異なもの味なもの。
やさしい味わいがもたらすそのてんまつはいかに?
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2021年06月29日
【お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂 2】
浅草の仲見世通りから少し外れると、懐かしい雰囲気の和菓子屋が見えてくる。
店主の栗田は気風のよい青年で、まだ若いが腕も確か。
昔馴染みにも支えられ、それなりにやっていけているようだ。
最近、栗田がそわつくことがあるらしい。
どうも、可憐な女性がよく店に訪れるからとか。
葵はたいそう和菓子に詳しく、栗田すらその知識に驚くことがあるという。
下町の当たり前の毎日でも、悲喜こもごもはある。
この店はそういうことに縁があるようで。
二人はなんだかんだで関わることになってしまう。
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2021年06月28日
【お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂】
浅草の一角で、町並みに溶け込むかのように佇む栗丸堂。
若い主人は最近店を継いだばかりらしく、栗田仁という。
精悍にすぎる容貌で、どこか危なっかしいが腕は確か。
店を応援しようと顔馴染みが紹介したのが、和菓子のお嬢様こと葵だった。
可憐な容姿だが、怪しすぎる通り名に警戒する栗田。
出会いはいまいちだったが、彼女との出会いが栗田の和菓子を大きく変えることになる。
思いもよらぬ珍客も訪れるこの店では、いつも何かが起こる。
和菓子がもたらす、今日の騒動は?
ここでは変わらぬ温かい下町の風景が残っている。
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2021年06月27日
【クロックワーク・プラネット 3】
“巨大兵器”が放った電磁場が、あらゆる時計仕掛けを否定する。
自動人形も、全身義体も、区画・秋葉原さえも帯磁し静止する中、ただ人だけは一〇〇〇年前から変わらず、変われず、蠢き続ける。
保身、欺瞞、虚偽、理想――空転する閣議と、国家非常事態宣言。
“人々の総意”による破滅を前に、ナオトは嘲笑う。
「行こうぜマリー、邪魔する奴は全部ブッ潰せばいい――!」
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2021年06月26日
【クロックワーク・プラネット 2】
京都パージ未遂事件から三週間後、マリーのもとに謎の通信が入る。
ナオトたちは発信源である区画・三重に向かうが、そこは全てが停止したゴーストタウンと化していた!
都市最深部に潜入した彼らが見たのは、条約違反の“巨大兵器”と幼い少女の自動人形――『永遠』を体現する最強のInitial-Y-
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