2021年12月
2021年12月30日
【明けない夜のフラグメンツ】

将来を誓い合った恋人を事故で失った燈は、心の傷が癒えないまま高校生となった。
彼女の唯一の居場所は誰もいない図書室。
日々読み終えた本の感想を共用の「読書ノート」に書き込んでいた燈はある時、同じノートを使う、顔も知らない生徒と文章を介した交流を始める。
不思議と気の合う相手との文通に安らぎを感じる燈。
ところがその相手が死んだはずの恋人「翼」だったことが判明し――?
最愛の恋人との文章だけの再会によって、止まっていた時間が今、再び動き出す─
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2021年12月29日
【クローディア、お前は廃墟を彷徨う暗闇の王妃】(廃墟シリーズ5)

ある雨の夜、予期せぬ邂逅を果たしたクローディアとアルバートの運命は?
更には謎の老人率いる組織「赤の王冠」の暗躍により、イルバス、ニカヤ、カスティアをも巻き込む大いなる陰謀が動き出そうとしていて─
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2021年12月28日
【王杖よ、星すら見えない廃墟で踊れ】(廃墟シリーズ4)

王位継承権を持つ三人のきょうだいによる『共同統治』が敷かれるイルバス。
末王子サミュエルが治める西部地域は貧しく、貧乏伯爵令嬢のエスメ・アシュレイルは食糧難を解決すべく、日々手を土に汚し畑仕事にいそしんでいた。丹精込めて育てた芋が盗まれたのをきっかけに、領地の窮状を王子に訴えようと決意したエスメ。
頼りない双子の兄に代わり男装して王宮に出仕するが、当のサミュエルにまつわる噂は気難し屋だワガママだと、あまり芳しいものではなく…
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2021年12月27日
【廃墟の片隅で春の詩を歌え】(廃墟シリーズ2、3)

革命により王政が倒れた国・イルバス。
処刑された前国王の遺した三姉妹の末王女アデールは、最北の辺境に建つ「廃墟の塔」に幽閉され、己や国の未来のことなど考えられず、ただ厳寒を耐え生き延びるのが精いっぱいの日々を送っていた。
そんなある朝、他国に亡命していたという姉王女ジルダから手紙が届く。
「イルバスを取り戻す気があるのなら――」
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