2022年11月
2022年11月30日
【神と王 謀りの玉座】(2)

丈国の建国十年を祝う式典への招待状が斯城国王・琉劔のもとに届いた。
名代として丈国へ赴いたのは、琉劔の若き叔母・飛揚。
記念日に沸く民の様子を目にした彼女は、ふと違和感を抱く。
「世界のはじまり」の謎を追う琉劔は、歴史学者の慈空とともに
畏怖の森「闇戸」へ。
そこに暮らす一族・日樹の祖父母から、杜人に伝わる不思議な物語を聞かせてもらう。
だがそんな時、丈国には恐ろしい災厄が襲い掛かっていた―
危機に陥ったこの小国を支配する女神と、民から忌避される王。
闇戸の一族にのみ伝わる深い知識と伝説は、何を示唆しているのか?
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2022年11月29日
【鬼人幻燈抄 花街夢灯籠】(11)

昭和三十四年(1959年)、甚夜の姿は「鳩の街」と呼ばれる花街にあった。
戦後、赤線地帯として栄えた東京の下町で彼が探すのは、マガツメの娘と思われる花の名をした娼婦。
だが、気づけば甚夜は、「鳩の街」自体の怪異に取り込まれていた…
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2022年11月28日
【騎士団長、そのプロポーズはありえません!】

モンスターを討伐する「遊撃騎士団」の副団長ケイトは、 魔法騎士としての腕と頭脳を併せ持つシゴデキのクールビューティー。
だが実は恋愛はからっきしで、団長のネッドに10年以上密かに片思い中。
そんなある日、打ち上げで酔ったネッドに突然 「この際だ、お前でいい!」とありえないプロポーズをされて 思わずジョッキで殴ってしまい!?
開き直って恋を爆発させたネッドと、素直になれないケイトの 騎士団内恋愛バトルの行方はー
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2022年11月27日
【後宮の烏 7】

寿雪は千里と之季の安否を知り、烏の半身をさがすため、界島へと向かった。
が、対岸の港まで到着すると、海底火山の噴火で島へは渡れなくなっていた。
海が荒れていたのも噴火も、烏の半身や鼇の神が海神を刺激したせいだ。そこで出会った花娘の父である海商・知徳は、噴火さえ収まれば舟と水手を貸すと約束してくれる。
一方、界島では白雷や海燕子に助けられた千里と之季、楪が海商・序家の屋敷で介抱されていた。
千里はまだ意識を取り戻さないものの、昭氏の薬草で快方に向かっている。
白雷は烏の半身である黒刀を前に考え込んでいる…
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2022年11月26日
【本と鍵の季節】

堀川次郎、高校二年で図書委員。
不人気な図書室で同じ委員会の松倉詩門と当番を務めている。
背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、本には縁がなさそうだったが、話してみると快活でよく笑い、ほどよく皮肉屋のいいやつだ。
彼と付き合うようになってから、なぜかおかしなことに関わることが増えた。
開かずの金庫、テスト問題の窃盗、亡くなった先輩が読んだ最後の本──青春図書室ミステリー開幕
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