2023年12月
2023年12月31日
【あの日見た流星、君と死ぬための願い】

時を繰り返す世界で、僕はもう一度君に恋をした。でも――
「一番幸せな時のまま、終わらせたいと思うのは、いけないことかな」
12月14日。
高校2年生の雪は、自分が何度も同じ一日を繰り返していることに気が付いた。
だが、今まで孤独に生きてきた雪にとってその世界は望ましいものだった。
しかしある日、変化が起こる。
今まで登場しなかった女の子に出会ったのだ。
ループ世界の中で起こった異変。
逃げ出す彼女を追いかけて話をすると、彼女もまたこの世界をループしていると言い―
そこから次々と判明する驚愕の事実。ループする世界で二人が導き出した答えとは、一体。続きを読む
2023年12月30日
【エヴァーグリーン・ゲーム】

「勝つために治せよ、絶対に」
小学生の透は、難病で入院生活を送っており、行きたかった遠足はもちろん、学校にも行けず癇癪を起してしまう。そんなとき、小児病棟でチェスに没頭する輝と出会う―
<年齢より才能より、大事なものがある。もうわかってるだろ?>
チェス部の実力者である高校生の晴紀だが、マイナー競技ゆえにプロを目指すかどうか悩んでいた。ある日、部長のルイに誘われた合コンで、昔好きだった女の子と再会し……?
「人生を賭けて、ママに復讐してやろう。」
全盲の少女・冴理は、母からピアノのレッスンを強要される日々。しかし盲学校の保健室の先生に偶然すすめられたチェスにハマってしまい―
「俺はただ、チェスを指すこの一瞬のために、生きている。」
天涯孤独の釣崎は、少年院を出たのち単身アメリカへわたる。マフィアのドンとチェスの勝負することになり……!?
そして、彼らは己の全てをかけて、チェスプレイヤー日本一を決めるチェスワングランプリに挑むことに。
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2023年12月29日
【でぃすぺる】

小学校最後の夏休みが終わった。
小学校卒業まであと半年。
ユースケは、自分のオカルト趣味を壁新聞作りに注ぎ込むため、〝掲示係〟に立候補する。
この地味で面倒だと思われている掲示係の人気は低い。これで思う存分怖い話を壁新聞に書ける!………はずだったが、なぜか学級委員長をやると思われたサツキも立候補する。
優等生のサツキが掲示係を選んだ理由は、去年亡くなった従姉のマリ姉にあった。
マリ姉は一年前の奥神祭りの前日、グラウンドの真ん中で死んでいた。
現場に凶器はなく、うっすらと積もった雪には第一発見者以外の足跡は残されていなかった。つまり、自殺の可能性はなく、マリ姉を殺した犯人が雪が積もる前に凶器を持ち去ったはず。
犯人はまだ捕まっていない。
捜査が進展しない中、サツキはマリ姉の遺品のパソコンの中に『奥郷町の七不思議』のファイルを見つける。
それは一見地元に伝わる怪談話を集めたもののようだったが、どれも微妙に変更が加えられている。
しかも、『七不思議』のはずなのに六つしかない。
警察がこの怪談に注目することはなかった。
そして、マリ姉に怪談を集める趣味がなかったことをサツキはよく知っている。
マリ姉がわざわざ『七不思議』を残したからには、そこに意味があるはず。
そう思ったサツキは掲示係になり『七不思議』の謎を解こうとする。ユースケはオカルト好きの観点から謎を推理するが、サツキはあくまで現実的にマリ姉の意図を察しようとする。その二人の推理を聞いて、三人目の掲示係であるミナが冷静にジャッジを下す……
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2023年12月28日
【毒入りコーヒー事件】

自室で毒入りコーヒーを飲んで自殺したとされている箕輪家長男の要。
遺書と書かれた便箋こそ見つかったものの、その中身は白紙だった。
十二年後、十三回忌に家族が集まった嵐の夜に、今度は父親の征一が死んだ。
傍らには毒が入ったと思しきコーヒーと白紙の遺書――要のときと同じ状況だった。
道路が冠水して医者や警察も来られないクローズドサークル下で、過去と現在の事件が重なり合う!
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2023年12月27日
【さようなら、私たちに優しくなかったすべての人々】

四方を山に囲まれた田舎町、阿加田町。
この町の高校に通う中川栞は、いじめを受けて不登校になっていた。
ある日、栞の家に同居人として佐藤冥がやって来る。
誰にも心を開かない冥は、この町へ来た目的を栞だけに告げた。
「姉を死に追いやった七人の人間を皆殺しにしてやりたいの」
三年前、冥の姉・明里は、この町で凄惨ないじめに遭い自ら命を絶っていた。
その復讐のために、冥はここへ戻ってきたのだ。
冥は阿加田神社に伝わる血塗られた祭儀『オカカシツツミ』を行い、巨大な蛇の神『オカカシサマ』を自らの身に宿らせることで、七人の人間を殺していく計画を立てていた。
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