2024年02月

2024年02月29日

【星降るシネマの恋人】

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あの人と私をつなぐのは、80年前の一本の映画。

丘の上のミニシアター「六等星シネマ」で働くことが唯一の生き甲斐の22歳の雪。
急な閉館が決まり失意に暮れていたある夜、倉庫で見つけた懐中時計に触れて気を失う。
目覚めたのは1945年。
しかも目の前には、推しの大スター三峰恭介が!
彼の実家が営む映画館で働くことになった雪は、恭介の優しさと誠実さに惹かれていく。
しかし、雪は知っていた。
彼が近いうちに爆撃で亡くなる運命であることを―




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2024年02月28日

【王妃になった魔女様は五人の王子に溺愛される】

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北の森には恐ろしい魔女が住んでいる。
リンデンツ王国にはそんな言い伝えがある。
森の奥に棲みつき、幾度も王国に災いをもたらしてきた「北の森の魔女」は、十年前、先代王妃が亡くなったあと王宮にやってきて、まんまと新たな王妃に座におさまってしまった……らしい。

魔女の名はナユラ。
見た目は十八歳ほどにしか見えない美女だが、実年齢は三百歳になる立派な化け物だ。
口さがない連中は「魔女が国王や息子たちを洗脳したため、五人の王子は適齢期を迎えてもいっこうに結婚しない」などと囁くが、本当のところ、この王子たちは継母であるナユラにベタ惚れで、誰ひとりとして貴族の令嬢に目を向けないのだった。
しかし、息子たちの熱烈過ぎる愛情にまったく気づかないナユラは「引きこもりの不気味な魔女(私)に育てられた王子だから、きっと普通の令嬢は怖がるのね……」と見当違いの懸念に心を痛めつつ、結婚から十年間こんこんと眠りつづける病床の国王の唯一の願い――「息子たちを守ってくれ」という言葉を胸に、全力の代理婚活を始めるのだった。




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2024年02月27日

【死亡遊戯で飯を食う。5】

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〈ハロウィンナイト〉を生き延びた私・幽鬼の前に現れた美少女。
その正体はあの丸っこい娘さん・玉藻だった。
様変わりした彼女を(泣く泣く)弟子にした私は、盲目のプレイヤー・鈴々を訪ねる。
視力に頼らずゲームを生き抜いてきた彼女に、その技術を教えてもらおうと思ったのだが――この人、かなり物騒な思想の持ち主で……
修行を終えてしばらくが経ち、新たに挑むは剣士の決闘をテーマに据えたゲーム〈ロワイヤルパレス〉。
立体感と遠近感に欠けた視界で、この戦いを生き残れるのか?
あるときは離島で、またあるときは王宮で。
今日も私は――死亡遊戯で飯を食う。
……たとえこの身が裂かれようとも。




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2024年02月26日

【あした、裸足でこい。 4】

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夢だった小惑星を見つけ、自分が未来を拓く姿を証明する。
それが、二斗の失踪を止める方法だ。
そのために、真冬の長野県・阿智村で天体観測に挑む巡。
だがなぜか、真琴も一緒に行くと切り出してきて……
満天の星空の下、一周目では秘められていた夢、そして恋が動き出す。




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2024年02月25日

【暁からすの嫁さがし】

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妖魔が蔓延る明治東京―
複雑な家に生まれ育った令嬢・深山奈緒は、失踪した友人を探すため不気味な噂の絶えない「あやしの森」に足を踏み入れる。
そこで出会ったのは、不思議な一族の血を引いた青年・暁月当真だった。ひょんなことから奈緒は当真の嫁候補に選ばれ、共に妖魔がらみの事件を追うことに。





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