2024年06月27日

【夫君殺しの女狐は幸せを祈る】

X-4

立て続けに三人の夫を亡くした33歳の名家の長女、香淑(こうしゅく)にはある呼び名があった。
――『夫君殺しの女狐』。そう噂される彼女は、両親に疎まれ、実家の屋敷で死んだように日々を送っていた。そんな香淑のもとに突然、四度目の縁談が舞い込む。相手は10歳も年下の、富裕な名家の青年・榮晋(えいしん)。婚礼の場で初めて出逢った榮晋は、思わず息をするのも忘れるような美貌の青年だったが、彼には仄暗い呪われた宿命があった―
「お前を娶ったのは――わたしを殺してもらうためだ」
今度こそ幸せに添い遂げたいと切に願う香淑は、秘密を抱える榮晋に寄り添うが、そんな香淑自身にもある秘密があり…






なかなか面白かったです。
読み終わってから表紙見るとヒントが描かれていた事が分かる。


香淑がろくでもない男ホイホイ過ぎて可哀想でした。
でも元々魔性の女気質ではあったような気もする。
だって早々に榮晋がそれにやられて言うはずのない事を言った、とか殺してもらうのが目的なのにやけに熱の篭った口づけして来たり「言ってる事とやってる事違うぞ」と思っていたもので。
ちなみにこの口づけシーンがかなり艶っぽく書かれていましておやまぁ、となっていた次第である。


ネタバレあります。






ろくでもない男と言えば榮晋もまぁ当てはまりはするんだけど、過去嫁いだ先での境遇よりは多少マシではあったかな。
殺してもらう為に怒りを買おうとしていたっぽいけど根が悪人じゃないから悪になり切れず香淑の反応で自分が酷い事をしてしまったって常に苛まれてるから…
とは言え、彼自身も呪いの元凶たる媚茗のせいで「他人の温もり」を知らないでいたから求めていた部分はあったのかもしれないけど。

そして、香淑自身も知らなかった「夫君殺しの女狐」と呼ばれていた秘密。
瀕死の重傷を負った時に妖狐の弧空が宿った為に運命共同体となってしまった2人。
本当に狐に憑かれているというのはあだ名もあって何も知らない人間が上手く付けたものだな、と。

弧空は狐空で香淑に対する想いはあるものの彼女の幸福が自分の幸いと捉えているようなので香淑が人生を全うしたその後もその一族をこっそり見守るくらいの事はしそう。
香淑の娘=自分の姪も同然という認識してるくらいだからその子孫も自分の一族として扱う可能性大ですよ。

最後に出会った榮晋が香淑にとってずっと側にいたいと思える存在になったのは良かった。
なんだかんだ最初から魔性の女にやられてた榮晋も贄として死ぬのではなく人として生きて死にたいという希望を持てて良かったと思う。








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