2024年11月25日

【二人一組になってください】

2d019e93edf16b1b46518847ee24232e

「このクラスには『いじめ』がありました。それは赦されるべきことではないし、いじめをした人間は死刑になるべきです」
とある女子高の卒業式直前、担任教師による【特別授業(ゲーム)】が始まった。突如開始されたデスゲームに27人全員が半信半疑だったが、余った生徒は左胸のコサージュの仕掛けにより無惨な死を遂げる。
自分が生き残るべき存在だと疑わない一軍、虚実の友情が入り混じる二軍、教室の最下層に生息し発言権のない三軍――

本当の友情とは? 
無自覚の罪によるいじめとは何か? 
生き残って卒業できるのは果たして誰か?






面白かったです。

デスゲームをきっかけにそれぞれの【友達】という関係が壊れていくストーリー。
ただしこのデスゲームを成立させる為のアイテム・コサージュこれに使われてる技術とか「いじめを無くそうキャンペーン」を誰が運営しているのかなどは全く分かりません。
ただ、この謎を解き明かす事がこの物語の本質ではないので仕方ない部分かと思います。


ゲーム開始前に無視されているクラスメイト・美心とそれを傍観している側のうちの1人の視点が描かれます。
生き残った人だけが出られる卒業式、最初は半信半疑だけど明確に死者が出た事で否応なく進んでいくゲーム。同じ人とは手を繋げないというルールから終盤までを見越して知恵を使う人、いきあたりばったりで手を繋ぐ者など個人差が出ていたと思います。

「特定の生徒が余ると全員失格」のルールが美心を指すとみんなが理解していて、残り人数が偶数になった時は待機生徒を選出する事になっていたけど毎回美心だったんだよね。
これ余らせなければ偶数の時にも参加させても問題ないじゃんと思っていたんだけど終盤でわざとコントロールしていた人が判明。
ローテーションで待機にしていたら「手を繋げる相手がいない」という状態にならなかったのにね、と思いました。
でもこの特定の生徒が死ぬパターンって全滅以外無いから最初からほぼ生存が約束されてるよね。


仲の良いとされているグループでも実際不満を抱かない人はいなくて、このゲームが無ければその不満は表出しないまま上手くやって行けていたと思うんだよ。
まぁ一部はマウント取り合ってたみたいだから時間の問題みたいな人達もいましたけどね?


美心への中学時代のいじめは今よりだいぶキツかったと思うんだけど、最後にかつて親友だった相手が出てくるんだよね。
彼女を庇ったせいで標的が替わり以来孤立している。
じゃあ美心は完全に被害者なのかと言えばそうでもなくて、守る為に自分と距離を置くよう頼んだのにいざ距離を取られたらこっそりとでも会いに来てくれたりしないんだと相手に失望してたりするんだよね。
口ではそう伝えても本音は味方になってくれる事を望んでいて勝手に期待して勝手に失望する。なんて傲慢と思うんだけど人間こう考える事あるんだよなぁと思った。



デスゲームを仕掛けた担任は責任を全うすると言っていた通り仕掛けたら最後は死、みたいなんだよね。
ならあれだけの経験をして生き残ったのになぜ今度は仕掛ける側に回るのか、これがちょっと謎で…
花恋は元々自分は死ぬべきだったから〜とか言ってたけど最後の章だけいらなかった気がするんですよ。

あとあの女子校って3年は1組みしか無いんだっけ?
他のクラスの人どこ行ったよとか在校生って誰も出席しないんです?とかも気になった。
閉じ込められた他の教師はどういう認識でいるだろうとかもね。






at 21:00│Comments(0) タイトル(は行) 

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔