2025年01月28日

【春夏秋冬代行者 黄昏の射手】

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「夜を統べる者。その神名は――」
世界に安らかな朝と夜を授ける為に三百六十五日空に矢を射る者。神の御業を託された『巫の射手』。
大海原に浮かぶ大和と呼ばれる列島の国では、射手はこう呼ばれている。
朝を齎す者、『暁の射手』。
夜を齎す者、『黄昏の射手』と。
黎明二十一年五月、黄昏の射手・巫覡輝矢は囚われていた。
目覚めたとき、そこは自分の部屋ではなかった。
春夏秋冬の代行者達と同様に神に力を与えられた彼が、なぜ見知らぬ地に?
加えてなぜ、彼を守る従者・慧剣は傍にいない?
「輝矢様」
そして響く少女の声。
それは現人神たちに降りかかる新たな苦難を告げるものだった――






面白かったです。


ネタバレあります。




以前から出てきていた輝矢が主役の回ですが、最年長であり現在一番長く現人神を務めているだけあって頼れる大人感があったんですよ。
でも外側から見えるものと内側から見えるものが違うように輝矢が今の輝矢になるまでに乗り越えてきたもの、抱えてきた思いなんかが見えてきて「色々諦めて大人になるしかなかった彼を誰が救ってくれるの?」と思っていたんです。

なりたくなかったのに選ばれてしまったから家族と引き離され疎遠になっていく孤独は虎士郎という友達が出来た事、愛がなくても結婚した時に誰かがいる生活、慕ってくれる従者であり息子みたいな慧剣、月燈という想い人が出来た事で多少癒やされたかもしれない。
でも一人ではなくなったけどその底の底沈めてしまった「孤独」からは救われてないし上記の人々ではそれが出来ないと思っていた。
だから最後に母親が会いに来てくれて輝矢が涙を流すというシーンは絶対に必要だったと思うし「良き大人」であり続けた彼が母親の前では「子供に戻る」という親子の関係性をとても感じた印象的なシーンでした。
自分が殺してきた思いを次世代の子供達にはして欲しくなくて心を砕いてきた彼が報われた瞬間ですよ。
そのきっかけが物騒な事件だったとしても巡り巡って輝矢が一番会いたいと願っていた人を連れて来た奇跡。


それにしても精神的に不安定になりやすい慧剣とまともな精神していたからこそ潰れてしまった一鶴と暮らしていくのは大変そう。
慧剣に年齢も近い自分と女性である一鶴が一緒に住むのどうなの?月燈だって輝矢の家に女の子が住む事を不満に思うんじゃないの?と輝矢に言ってたけどそれ一鶴と両想いの大河だって面白くないんじゃ…(話題に出なかったけど)と思ったよね。


四季の代行者もゲストではあったけどちゃんと登場したし、冬だけ目立っていたのは次回の主役だからですかね。
秋と冬で語るシーンも次へのバトン(作中は6月だけど)っぽくて良かったですね。
撫子が感じた愛とは時に周囲を巻き込むとか年齢差があるとなかなか振り向いてもらえないのかと悩む姿に自分なりにアドバイスする狼星の意外な一面が見られたりしたのも良かった。







at 21:00│Comments(0) タイトル(さ行) 

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