2025年10月28日
【病に至る恋】

150人以上の被害者を出した自殺教唆ゲーム『青い蝶(ブルーモルフォ)』の主催者である女子高生の寄河景。彼女がなぜここに至ったのか。
その片鱗が垣間見える幼少期を描いた「病巣の繭」。
ゲームに囚われた少年少女を描く「病に至る恋」。
景と宮嶺望のデートを描いた「どこにでもある一日の話」。
もし自分の異常性に気付いた景が小学校に通うのをやめていたら?
運命の残酷さを描く「バタフライエフェクト・シンドローム」。
これは、愛がもたらす悲劇の連鎖――病に至るまでの恋の物語。
短編4つが収録されていますが私は前作の時から「全ては景の計算の上」だと思っている人間なので1話目の幼稚園時代の話はそれを補強してくれた気がします。
ただこの時は母親の為という部分があった気もするのでそこから成長するにつれて歪んで行ったのかなぁとも思う。
この話で一番の肝は最初母親が抱いていた「この子はちょっと普通と違うかもしれない」という恐怖にも似た感情。
これが最後に「親の自分を愛してくれているから(その為に障害を排除してくれたんだ)」という解釈になり抱いていた違和感なんかが消える点でしょう。
ここから既に始まっていたんじゃないかと思わせる内容でした。
2話目はブルーモルフォに参加している男女の話。
なんてことない(それでも自分の駄目さみたいなものを自覚させる為の内容だったりするけど)ミッションをこなしていくうちにだんだんクリアの為のハードルが上がっていき深く考えさせない、やるしかないと思わせるほど追い詰めていく様子が描かれていました。
抜けたら別の人間から粛清される、紹介者も無事でいられる保障はない。
きっと報復を恐れずに抜けられるだけの精神的な強さがあれば良かったんだけどそれがないからこそ「来世に救いを求める」という通常の心理状態なら鼻で笑い飛ばすレベルの事に縋ってしまったんだろうね…
3話目は宮嶺とのデート回。
だがしかしこれは景が好きになれるかを試していたようにしか見えないんだよね…
最初に書いたように景は誰も愛していない派なので。
そしてこの時にやり直しても同じ道を辿る、と語った景。
これを示唆する話が4話目のif世界。
自身の異常性を正しく認識していた景を最終的に引っ張り出してしまう宮嶺なんだけど、これって彼と会わない事だけが景にとっての最適なルートなのかもしれないんだよね、と思った。
ただこの時は母親の為という部分があった気もするのでそこから成長するにつれて歪んで行ったのかなぁとも思う。
この話で一番の肝は最初母親が抱いていた「この子はちょっと普通と違うかもしれない」という恐怖にも似た感情。
これが最後に「親の自分を愛してくれているから(その為に障害を排除してくれたんだ)」という解釈になり抱いていた違和感なんかが消える点でしょう。
ここから既に始まっていたんじゃないかと思わせる内容でした。
2話目はブルーモルフォに参加している男女の話。
なんてことない(それでも自分の駄目さみたいなものを自覚させる為の内容だったりするけど)ミッションをこなしていくうちにだんだんクリアの為のハードルが上がっていき深く考えさせない、やるしかないと思わせるほど追い詰めていく様子が描かれていました。
抜けたら別の人間から粛清される、紹介者も無事でいられる保障はない。
きっと報復を恐れずに抜けられるだけの精神的な強さがあれば良かったんだけどそれがないからこそ「来世に救いを求める」という通常の心理状態なら鼻で笑い飛ばすレベルの事に縋ってしまったんだろうね…
3話目は宮嶺とのデート回。
だがしかしこれは景が好きになれるかを試していたようにしか見えないんだよね…
最初に書いたように景は誰も愛していない派なので。
そしてこの時にやり直しても同じ道を辿る、と語った景。
これを示唆する話が4話目のif世界。
自身の異常性を正しく認識していた景を最終的に引っ張り出してしまう宮嶺なんだけど、これって彼と会わない事だけが景にとっての最適なルートなのかもしれないんだよね、と思った。
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